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我が国の肝炎(ウイルス性肝炎)の持続感染者は、B型が110万人〜140万人、C型が200万人〜240万人存在すると推定されていますが、感染時期が明確ではないことや自覚症状がないことが多いため、適切な時期に治療を受ける機会がなく、本人が気づかないうちに肝硬変や肝細胞がんへ移行する感染者が多く存在することが問題となっています。

肝細胞がんの約90%がB型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルスの持続感染者です。つまりB型慢性肝炎およびC型慢性肝炎を治療することにより、肝硬変への進展および肝細胞がんの発症を抑制することが重要です。

B型慢性肝炎治療の抗ウイルス療法は、インターフェロン療法と核酸アナログ製剤治療があります。B型慢性肝炎の抗ウイルス療法では、完全に体内からウイルスを排除することは困難ですが、ウイルス量を低下させ、ALTを正常化させることができるようになりました。最近開発されたエンテカビル(商品名:バラクルード)では、2年以内に約70〜80%ALTが正常化します。治療開始の判断は、年齢(35歳を境目とする)、ウイルス量、炎症や線維化の程度などを評価し、決定していきます。

C型慢性肝炎の抗ウイルス療法は、インターフェロン療法です。最近開発されたペグインターフェロン・リバビリン併用療法により、C型慢性肝炎の約70%が完治できるようになりました。難治例(1型高ウイルス量)で約50%、それ以外の症例で約90%完治できるようになってきています。

治療開始時期に関しては、年齢、ウイルスの型や量、肝炎の炎症や線維化の程度、合併症などを評価し決定していきます。

B型およびC型肝炎のインターフェロン治療に対する医療費助成が、平成20年4月より開始されました。対象はB型慢性肝炎、C型慢性肝炎、C型代償性肝硬変です。B型慢性肝炎の核酸アナログ製剤による治療およびC型慢性肝炎、肝硬変に対するインターフェロン少量長期投与は適応とはなりません。助成期間は、原則として1年間です。自己負担額は、市町村民税の課税年額により、月1万円、3万円、5万円になります。詳しくは最寄りの保健所にご相談ください。