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日本農業新聞
平成15年9月 6日 戻る
 甘しょ・でん粉・さとうきび政策・価格 要請事項決める 鹿児島県農協対策本部委員会
 10月3日ごろにも決まる甘味資源政策・価格に対応し、鹿児島県農協甘しょ・でん粉対策本部委員会と同県農協さとうきび対策本部委員会(いずれも川井田幸一JA県中央会会長が本部長)が5日、鹿児島市のJA県会館で相次いで開かれ、JAグループ鹿児島の政策・価格に関する要請事項を決め、今後の運動の進め方も確認した。

 合同の中央要請活動は、1次が今月24〜25日、2次が30〜10月1日の予定。   

 両作物は同県の基幹だが、世界貿易機関(WTO)農業交渉や自由貿易協定(FTA)をめぐる活発な動きの中で、その決着いかんでは大きな影響が懸念されるもので、要請内容の国の政策への反映に不退転の姿勢で当たる方針。       

 カンショ・でんぷん関係では、最重点要請事項に@2004年産カンショ価格ならびに03年産カンショでんぷん価格の堅持A適切な国境措置の存続と抱き合わせ販売の仕組みの堅持や、FTAではシンガポール方式を基本にでんぷんは関税撤廃の例外品目とすること。

 一方、サトウキビの最重点要請事項は@04年産サトウキビ生産者価格の現行堅持AWTO農業交渉・FTA交渉における国境措置などの堅持B生産振興対策の拡充・強化ーを掲げた。

 【解説】 今年度の要請活動でポイントとなるのはまず、カンショでは実質農家手取り額の現行水準の堅持だ。03年産のカンショ1俵の取引指導価格は1,168円で、これに国の経営基盤強化対策費などが加えられて手取り額は1,192円となっているが、国は同対策費を下げる可能性がある。

 また、カンショでんぷんの買い入れ基準価格(03年産はトン当たり8万9,648円)について、現在は算定上で歩留まりを27%に置くが、国はこの比率を上げる意向で、比率が上がると基準価格が下がる懸念がある。

 一方、サトウキビでは03年産は最低生産者価格はトン当たり2万300円。これに経営基盤強化対策費がトン当たり170円付き、実質農家手取り額は2万470円だが、同対策費の引き下げもあり得るという。

 さらに、安定生産の確保や生産性の向上および甘しゃ糖生産コスト削減に向けた取り組みを強化するため、現行の「新さとうきび・糖業再活性化事業」は01〜03年度の措置で、国は「一定の政策成果があった」として廃止の意向で、これに代わる新たな事業の創設・拡充が求められる。
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