県代表として、このほど沖縄県で開かれた九州大会に出場。「削蹄(さくてい)を生かした我が家の畜産経営」が意見発表A(農業の経営や流通関係)部門で快挙を成し遂げた。
「内容はいいと思っていたが、自信とかの実感はなかった。それだけに選ばれた時は信じられなかった」と振り返る。全国大会は10月に秋田県で開かれるが、「上位を目指して頑張りたい」と意欲いっぱい。
実家は、父・久志さん(45)が1級削蹄(さくてい)師で、母・優子さん(44)と生産牛25頭を飼養する。中学2年のころ、父の仕事について行き、削蹄の仕事を見たのがきっかけで、農業高校(畜産経営科)に進んだ。そして、父の指導はもちろん、各地を巡って勉強し、2年生の11月に県内の高校生では恐らく初めてという2級削蹄師に合格した。
「”牛を生かすも殺すも蹄(ひづめ)次第。蹄の管理が畜産経営を支配している”との父の教えの通り、削蹄の有無や善しあしで様々な病気を引き起こし、生産性が阻害される」と言う。
それが、削蹄の面白さであり、また、難しさであることを知り、情熱を燃やす契機となった。
目標はいっぱいある。今後、県立農業大学校畜産学部に入り、まず授精師を取得すること。それに、1級削蹄師は2級を取ってから5年ぐらいの実務経験がないと受験できないが、それも目標。
また、「父も達成できなかった”全国削蹄競技大会”で優勝し、日本一の削蹄師になる」のも夢だ。
こうした夢の裏には、さらに大きな目標があった。「将来は、父と私、それに弟(同校畜産経営科一年)の親子三人でさらに素晴らしい牛を作り、それを起点に地元の”長島牛”のブランドの確立を図りたい」。
住所は、長島町平尾1644-2。 |
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