環境の激変に打ち勝ち、揺るぎない畜産県・鹿児島の構築をー。鹿児島県JA畜産振興大会(JA県経済連主催)が14日、鹿児島市のホテルで開かれ、県や関係機関・団体と連携の下、系統一丸となって経済連中期3カ年計画の重点戦略の達成など確認し、参加者が一段の結束を図った。
同大会は以前は3年に1回開いていたが、1995年の大会以来、口蹄(てい)疫など発生して開いておらず9年ぶり。
畜産物のトレーサビリティー(生産・流通履歴を追跡する仕組み)の導入、世界貿易機関(WTO)・自由貿易協定(FTA)交渉の行方、環境問題への対応など畜産環境は激変している。その中、今回策定した今年度からの経済連中期3カ年計画など確認し、今後の系統畜産事業の基盤強化を図り、関係者総ぐるみの推進体制を確立しようと開いた。
大会には県やJA、経済連関連会社、各種畜産団体、生産者ら約800人が参加。松村一夫経済連会長が「JAグループの総力を結集し、本県畜産の将来を切り開き、さらなる安心・安全・美味の供給と農家の経営安定に最善の努力を尽くす」と述べ、須賀龍郎県知事らも激励を込めて祝った。
引き続き、農政に尽力した故・山中貞則前衆議院議員と故・井上吉夫前参議院議員をたたえ、遺族に特別功労の感謝状を贈り、畜産事業に多大な功績・実績のJAも表彰した。
JAグループ鹿児島の畜産物生産・販売戦略(経済連3カ年計画)では、肉用牛の牛肉JASやICタグ活用などによる牛肉トレーサビリティーシステムの充実と販売力強化をはじめ、養豚、養鶏、飼料、販売で重点戦略など確認した。
また、畜産事業のさらなる発展と強固な生産基盤づくりなどの大会決議やスローガンも採択したほか、井手道雄農水省畜産部長の記念講演も聴いた。
なお、大会の合間には今夏の参院選鹿児島選挙区に立候補予定の野村哲郎JA県中央会前常務も駆けつけ、支援の輪を訴えた。
|
|