薬は、体内に吸収されて作用を及ぼし、症状を軽くしたり、病気を治したりしますが、誤った使い方をすると目的外の作用がおこり、副作用につながることがあります。薬の効果を最大にして、副作用をできるだけでないようにするためには、決められた用量・服用回数を守ることが大事です。また、飲み忘れのないように、工夫をすることも大事です。
薬には、主に投与する方法によって、内服剤・外用剤・注射剤の3つに分けられます。
内服剤は、口から服用して、胃腸から吸収され全身へと運ばれます。種類は錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などがありますが、そのままの形で服用するのが原則です。つぶしたり、噛み砕いたり、カプセルから中身を取り出したりしないようにします。薬を飲むときの姿勢は、上体を起こした姿勢で、十分な量の水やぬるま湯と一緒に服用し、すぐに胃まで到達させるようにします。飲み合わせの問題もあるので、コーヒーやお茶などで飲むことはやめましょう。
外用剤は、体の外から投与する薬です。皮膚に塗る軟膏やクリーム剤、皮膚につける点眼剤や点鼻剤、口から吸入する吸入剤、皮膚に塗る湿布や肛門に挿入する座薬などがあります。外用剤は作用する部分が薬を使った部分に限られるので、内服剤に比べて、一般的には副作用の心配は少なくなります。
注射剤は、医療機関で受けることが多いですが、患者自身が行う場合として、糖尿病のインスリン注射などがあります。