インフルエンザはインフルエンザウイルスによる感染症で、感染を受けてから発病までの潜伏期間は1〜5日ほどです。発症すると、急激に38℃以上の発熱が起こり、同時あるいは続いて頭痛、関節痛、筋肉痛、さらに咳や鼻水などが現れます。多くの場合約1〜2週間で軽快していきますが、肺炎など引き起こす場合もあります。特に抵抗力の弱い高齢者や乳幼児がかかると重篤な合併症を引き起こし生命に関わる場合もあります。インフルエンザにはA型、B型、C型とあります。A型B型が主に流行しますが、特に危険なのはA型で世界的な流行を引き起こします。一般にC型は軽症で小規模の流行で終息します。
近年、効果の高い治療薬が開発され、成果を挙げていますが、何といってもインフルエンザは予防が重要です。その第1はワクチン接種です。ワクチンの効果発現は接種後おおよそ2週間以上です。インフルエンザウイルスは低温・低湿を好むことから、その流行期間は12月〜3月の冬場となります。ワクチンには2回接種と1回接種があります。医師と相談して1回または2回受けるようにしてください。
また、日常生活でできる予防方法として次のようなことを心がけましょう。
1.外出後の手洗いとうがいの励行。
手洗いは接触による感染を、うがいはのどの乾燥を防ぎます。
2.栄養と休養を十分取る。
体力をつけ、抵抗力を高めることで感染しにくくなります。また、水分も十分に補給しましょう。
3.人ごみを避ける。
病原体であるウイルスを寄せ付けないようにしましょう。
4.適度な温度、湿度を保つ。
乾燥した空気はウイルスが好む環境です。加湿器等で室内の適度な温度・湿度を保ちましょう。
5.マスクを着用する。
ウイルスは通常のマスクを通過しますが、口腔内の湿度を保ち、感染のリスクを低減させます。