がんの診断技術や治療技術の進歩にはめざましいものがありますが、現在、日本では年間約30万人の人ががんで亡くなっており、昭和56年以来死因順位は第1位になっています。
年間の死亡者数は約100万人であり、死亡数全体の約3分の1が、がんが原因で亡くなっていることになります。
部位別のがんの死亡率は、男性では胃がんが減り肺がん、大腸がんが増えています。女性では胃がんと子宮がんが減り大腸がん、肺がんの死亡が増えてきています。また、男性で前立腺がん、女性で乳がんの死亡も増えてきています。
がんは不治の病と思われてきましたが、5年生存率(がんの治療開始から5年間生存している人の割合)は、徐々に上がってきており、今では早期発見で治る病気という見方に変わってきています。
がんで亡くなる人を減らすには、できるだけ早く発見して、早く治療をすることが大切です。そのためには、がん検診を受診することが重要ですが、がん検診を受けている人の割合は胃がん検診で13%、子宮がん検診で14%、大腸がん検診で16%となっており、非常に少ないのが現状です。
がん検診は、症状のない人を対象に行われていますので、自覚症状がなくてもがん検診を受診しましょう。
がん検診では「がんの可能性があるかどうか」のスクリーニング(ふるいわけ)を行っていますので、異常がみつかった場合には、精密検査を受けることが非常に大事になります。異常がみつかった場合には、できるだけ早めに精密検査を受診しましょう。