日本人は温泉がとても好きです。温泉は古くから体を癒す場所として人々に親しまれてきました。今でも、温泉といえば漠然と「体によい」というイメージを持っている人が多いようです。温泉とは、正確にはどのようなものをいうのでしょうか?温泉は、「地下からわき出す温水、鉱水、水蒸気、ガスで、温度が25℃以上のもの」「決められた成分が一定量以上溶け込んでいるもの」と定義されています。
温泉に入浴して得られる効果は、主に「物理作用、化学作用、総合的生体調整作用」の大きく3つに分けられます。
- 物理作用
温熱・水圧・粘性による3つの作用があります。
- 化学作用
温泉に溶け込んでいる成分が、体に直接作用を与えます。
主に温泉に含まれている成分が皮膚を通して吸収され、血管に作用を与える血管に対する作用と、温泉に含まれている成分が、直接皮膚に作用を与える皮膚に対する作用があります。
- 総合的生体調整作用
一般に、温泉に行くと、「疲れがとれて、気分がリフレッシュされ、なんとなくゆったりして、いい気持ちになる」ことを経験するでしょう。このような一連の作用をいいます。つまり、日常生活のストレスなどで乱れた自律神経、内分泌系、免疫系などを整え、本来の生体リズムに戻す働きといえます。
温泉の入り方ですが、ゆとりを持った入浴を心がけ、無理はしないようにしましょう。
1.1日の入浴回数は2〜3回にしましょう。
2.1回の入浴時間は、浴槽につかる時間として10分程度を目安にしましょう。
3.湯の温度の目安は、42℃以上にしましょう。
4.心筋梗塞、脳梗塞のおきやすい時間帯として早朝は避けるようにしましょう。
5.飲食後の入浴は避け、食後は少なくとも1時間以上たってから入浴しましょう。
6.熱があるとき、風邪をひいているときなど、急性の症状があるときは入らないようにしましょう。