中央検査室は臨床検査技師と診療放射線技師が所属する部門で、総勢50名以上のスタッフで
構成されています。「予防から治療に至る一貫体制」のもと、人間ドック等の各種健康診断から、急性期医療機関として良質な医療の提供を目指し検査技術の向上に努めるとともに、受診者・患者さまへわかりやすく思いやりをもった対応を心掛けています。

□□□□□□□□□□   臨床検査担当(臨床検査技師)   □□□□□□□□□□
 臨床検査担当は約30名で構成されており、健診業務と診療業務をあわせて行っています。常に、高い精度と正確で迅速な検査情報の提供に取り組んでいます。
検査の内容は大きく3つに分けられます。隣接したそれぞれの部屋で、以下の各検査を行っています。

▼ 検体検査
   (患者さんの尿・血液等の検体を採取して、化学的・形態学的に分析・検査を行っています)

生化学検査

 自動分析器を用い、血液、尿、その他の体液検体から肝機能、腎機能、膵機能、心機能等の項目を測定しています。

免疫・感染検査
  感染症・腫瘍マーカーなどの項目を測定します。
一般(尿・便)検査
 尿中の蛋白、糖、潜血の定性・定量検査を行います。尿を遠心分離し、顕微鏡で尿沈渣を観察します。

血液検査
 血液中の白血球数、赤血球数、血小板数を測定し貧血状態や炎症、血液凝固に関する検査を行っています。

輸血検査
 血液型の確認や不規則抗体スクリーニング、交差適合試験を行っています。自己輸血も対応しています。

▼ 生理機能検査
   (直接、患者さんの人体からの情報を分析します)

● 心電図検査
 安静/負荷心電図(マスター2階段)、ホルター心電図などで心機能評価に重要な情報を提供します。
● 肺機能検査
 空気中の酸素を取り込む肺の働き、肺の大きさ、喚気能力、肺拡散能力、気道の異常などを調べます。
● 血圧脈波検査
 簡易的な動脈硬化の検査で、太い動脈のつまりがないか、硬さはどうかがわかります。

▼ 病理検査
   (手術で取り出した臓器から、標本を作成し、最終診断をつけます)


□□□□□□□□□□  画像技術担当(診療放射線技師)   □□□□□□□□□□
 画像技術担当は30名弱で構成されており、病院で担当している主な関連機器は、MRI、X線CT、IVR−CT、X線TV、一般撮影装置、超音波診断装置です。現在全ての装置がデジタル化され、PACSによるフィルムレス運用を行っています。
健康管理センターでは、一般撮影装置、X線TV、乳房X線撮影装置、X線CT、骨塩量測定装置、超音波診断装置を使い人間ドック等の各種健康診断を行っています。巡回健康診断では、腹部超音波検診と骨粗しょう症検診を行っています。

● MRI
 強い磁場と電波を用いて人体の断層像を撮影する装置です。被ばくの心配がなく、脳や脊椎、中枢神経系などの診断に利用できます。また、造影剤を使わなくても脳血管の画像を得られるため、脳ドックの検査に利用しています。
● CT
 X線を用いて人体の断層像を撮影する装置です。MRIに比べ、騒音や閉塞感が少なく短時間で検査できます。空間分解能に優れ、骨疾患や肺疾患に有用です。また、内蔵脂肪及び皮下脂肪を測定する手段としても用います。
● IVR−CT
 血管造影装置とマルチスライスCTが一体となった装置です。頭部、心臓、肝臓、下肢血管等、全身の検査が可能です。当院では、主に肝癌の診断治療や肺の生検などに使用します。
● X線TV
 X線を用いて消化管の検査を行う装置です。消化管は骨と違ってX線写真には写らないので、粘膜に造影剤を付着させて写し出します。食道、胃、十二指腸、大腸などの形態や機能を調べる検査を行います。
● 一般撮影装置
 X線を用いて人体の内部情報を2次元的に撮影する装置です。最初の診断に用いられる最も使用頻度の高い装置であり、胸部や腹部、骨の撮影などに使用します。CTやMRIなどに比べて撮影時間も短いため、救急時などに全体像をすばやく知る必要がある時にも有用です。
● 超音波装置
 高い周波数の音波を用いて身体の中の状態を調べる装置です。被ばくの心配がなく、短時間で効率的に多くの情報を得ることができます。骨と気体のある部分以外の検査が可能です。
● 乳房X線撮影装置
 エネルギーの低いX線を用いて乳腺・乳房を撮影する装置です。乳がんをはじめとする乳腺の病気を発見するための検査を行います。当センターではデジタルマンモグラフィーを導入しており、撮影は女性技師が担当します。
● 骨塩量測定
 DEXA法により微量の2種類の放射線を使って前腕部の骨密度を測定する装置です。検査時間は約1分ほどです。骨粗鬆症の予防、治療に役立たせる目的で行います。