JA鹿児島県厚生連健康管理センター
所 長 

前之原 茂穂 (まえのはら しげほ)


鹿児島県厚生連は、1977年(S52)11月に鹿児島県下の農協、鹿児島県、鹿児島大学医学部、鹿児島県医師会の協力のもとに設立され、翌年1月にそれまでJA共済連が福祉事業の一環として実施していた農協巡回検診を引き継ぎ、1979年(S54)10月には厚生連健康管理センターが建設され現在に至っています。

活動の柱として「健康診断活動」「事後指導活動」「健康教育活動」「研究活動」があります。
特に「健康診断活動」は、県下全域にわたる「巡回健診」と人間ドックなどの「施設健診」を行っており、「巡回健診」では離島を含む県内のほとんどの市町村と委託契約を結び、特定健康診査、腹部超音波検診、大腸がん検診など年間約13万人の方々が受診され、「施設健診」は日帰り人間ドック、職場健診があり、2万人を超える方々が受診されています。

当センターは受診者サービスと健診の精度管理が認められ、2003年(H15)4月に「日本総合健診医学会 優良総合健診施設」に認定されています。
また産業医活動にも力を入れており、約30の企業・団体と契約し、健康指導・相談等を実施しています。
学会活動も医師をはじめ保健師・看護師・管理栄養士・放射線技師・検査技師などが日本農村医学会、九州予防医学研究会などに研究成果を発表しています。

2007年(H19)4月に「生活習慣病センター」を開設し、メタボリックシンドロームや睡眠時無呼吸症候群などの専門外来を中心とした診療を開始し、また、2008年(H20)4月から始まった特定健診・特定保健指導も体制を整えて実施しています。
さらに2009年(H21)からは隣接する鹿児島厚生連病院にMRIが導入され、人間ドックのオプションで脳検査ができるようになりました。
また、最近、増加している乳がんについては、当センターでもピンクリボン運動を展開し、マンモグラフィー検査を実施するとともに、死亡者数が第1位となっている肺がんも、早期発見が課題となっていますが、鹿児島県厚生連では医師会、市町村と協力して2010年(H22)度中にCT搭載の巡回型肺がん検診車による肺がん検診を開始する予定です。

厚生連健康管理センターでは鹿児島厚生連病院、生活習慣病センターと一体となって、「予防から治療に至る一貫体制」をさらに充実させたいと思いますので今後ともよろしくお願いします。