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【佳 作】
指宿市立丹波小学校  6年  船迫 美月 さん

「私たちのお米」

 八月。今年も祖父母の家の稲かりの時期がやってきました。

 祖父母の家は、早期米を植えます。四月に田植えをして、八月に稲かりをします。

 四月の田植えも、毎年手伝いに行きます。毎年やっているので、植え方などは知っていますが、正直少し(いやだな)という気持ちもあります。田んぼに入ったときのどろどろが気持ち悪いし、虫などを足でふんでしまうからです。田んぼの中では体がしずんで、前に進むのもとても大変です。それでも、おいしいお米のためにがんばって植えます。

 それから四ヵ月がたって、いよいよそのお米を収かくするのです。

 祖父母の家につくと、すぐに稲かりの格好に着がえました。そして、父と弟と、軽トラックで田んぼに向かいました。

 田んぼは、田植えの時とはすかっり変わっていました。一面の緑色が、うす茶色の稲ほでいっぱいになっていました。私の苦手などろんこはすっかりかわいて、歩きやすくなっていました。

 私は、トラックから降りると、さっそくかまを持って稲かりに取りかかりました。稲はコンバインでかりますが、コンバインではかれないすみの方をかります。

 最初はうまく稲が切れませんでした。すると祖母が、
「かまの刃のつけ根の部分を手前に引くんだよ。」
と教えてくれました。その通りにしてみるとおもしろいようにどんどん切れました。そしていつの間にか手に持ち切れないほどの稲を切っていました。

 祖父がコンバインを運転して稲をかっていきます。コンバインの中がもみでいっぱいになると、私たちの出番です。コンバインからもみを取り出してコンテナの中に入れます。それを、家のかんそう機まで運びます。その作業を何回も何回もくり返し、やっと稲かりが終わりました。

 その夜はつかれ切って、ぐっすりねむりました。

 次の日の朝ご飯は、とれたばかりの新米でした。たきたて新米は、真っ白で、ぴかぴかしていました。私は、一番のりにその新米を食べました。新米のご飯は、とてももちもちしていて、少しあまくて、とてもおいしかったです。私は何回もおかわりをしました。

 田植えと稲かりの手伝いができて良かったです。自分たちで育てたと思うと、それだけでおいしく感じます。これからもお米一粒一粒を大切に食べていきたいです。