「えっ、今日も入っているの。」
ぼくの家では、ごはんにざっこくを入れて食べています。さいしょ出されたときは、どんなあじだろう、どんなにおいだろうと気になって、なかなかはしが進みませんでした。
白いごはんにまじって、黄色や黒、茶色のつぶつぶが、大きいものはお米のばいぐらいのものから、小さいものは、お米の半分くらいのものまでとさまざまです。よく見ると、形もいろいろで、まるでたきこみごはんの具のようにも見えます。でも、どうして白いごはんではなくて、お母さんがざっこくを入れたのかなあとふしぎでした。
「ざっこくをどうして入れるの。」
とたずねると、お母さんがにっこりしながら、ざっこくの入っているふくろを見せてくれました。そのふくろには、二十二しゅるいのざっこくの名前と、食事バランスガイドのこまが書かれていました。
「毎日食べるものだから、できるだけえいようのあるほうが体にいいでしょ。」
と、お母さんが家ぞくのけんこうを考えていることを話してくれました。ぼくが元気でいられるのは、いつもおいしいごはんのおかげだと、とてもうれしい気もちになりました。
「むかし、せんそうでお米がないころは、ざっこくや、大根を小さく切ったものをたいて、ごはんの代わりにしていたそうよ。」
その話を聞いて、白いごはんをなかなか食べられなかったむかしの子どもたちは、ごちそうだったんだなあと思いました。ほかほかゆげのたつ真っ白なごはんを、おなかいっぱい食べられる今、ぼくは、とても幸せです。
おかずはいらないくらい、とってもおいしいごはんはもちろん、その中に、黄色や黒、茶色のえいようのたからものが入った、ちょっとはごたえのあるごはんも大すきです。今日のごはんは、何かなあと毎日楽しみです。
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