「やったあ。」
まちにまった新米が今年もとどきました。ひいおばあちゃんのすんでいる金ぽう町のお米です。このお米は、早き米といって、日本でとれるお米の中で、一番早くしゅうかくされるお米だそうです。
とどいたお米を、さっそくお母さんがたいてくれました。ぼくは、ずっとお米のそばにいました。すると、おいしいにおいがどんどん、ぼくをこうふんさせました。
「いいにおいだね。きっとおいしいね。」
と言うと、お母さんが、
「当たり前よ。ひいおばあちゃんが一生けんめいそだてたお米だよ。」
たきあがったごはんは、ピカピカ光っていて、ごはんつぶが一つぶ一つぶはっきりとした形に見えました。ぼくは、がまんできず、
「いただきます。」
と言ったと同時に一口入れると、何ともいえない、ぼくの大すきなお米の味が、口いっぱいに広がりました。おかずはそっちのけで、おかわりをしました。
ぼくは食べながら、ひいおばあちゃんを思い出しました。ひいおばあちゃんのお家のまわりには一面田んぼで、青いじゅうたんをしいたようなけしきです。そんな中を、毎日、ひいおばあちゃんは歩いて手入れします。すると、それが夏になると、黄金色にかわります。とっても美しいけしきです。ひいおばあちゃんのながしたあせのけっかだと思います。
だから、ごはんが大すきです。とくに、しおでにぎった、ぐをいれないシンプルなおにぎりが大すきです。ひいおばあちゃんの味とうかんじがします。
これからもぼくは、ひいおばあちゃんの作ってくれたお米を、一つぶ一つぶ大切にのこさず食べます。そして、いつか、ひいおばあちゃんのお米作りを手つだいたいです。
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