「もな、おにぎりができたよ。」
おじいちゃんのこの言葉を聞くと、私は、うきうきした気持ちになります。だって、おじいちゃんが作ったお米でできたおにぎりは、日本一おいしいのですから。
私のおじいちゃんは、ラーメン屋さんをしながら、野菜やお米を作っています。田んぼは、伊佐市から人吉へぬける久七トンネルの三キロメートル下流にあり、そこで、「伊佐米」を作っています。
今年は、五月二十五日に種をまき、六月の初めに田植えの準備にかかったそうです。そして、六月二十日に田植えをしました。今は、田に水が回っているか、稲に虫がついていないか、見て回るのが毎日の仕事だそうです。おじいちゃんは、毎日、毎日、田んぼに通い大切にお米を育てています。
作ったお米は、ラーメン屋さんでも出しています。お客さんは、
「おいしいし、安心して食べられるから大好きなんです。」
と言っていました。おじいちゃんのお米は、農薬を使っていないので、安心して食べられるお米なのです。だから、みんなに大人気なのです。
お米が出来るまでには、まだまだ大変なことがあります。実りの秋、十月二十日ごろの稲かりまでは、いのししやしかが食いあらさないか見て回らなければなりません。また、田んぼにいくあぜ道をきれいにするために草もからなければなりません。私は、「動物からもお米を守らなければならないなんて大変だな。」と思いました。
そんなに大変な仕事をどうして始めたのか不思議に思い、おじいちゃんに、聞いてみました。
「どうして、米作りや野菜作りをしたいと思ったの。」
すると、
「みんなに、米や野菜を安心しておいしく食べてもらいたいからね。」
という答えが返ってきました。
長い期間をかけて、とってもおいしいお米を作っているおじいちゃん。今も、一生けん命、汗をかきながらがんばっています。そんなおじいちゃんを見ながら、私は、「毎日、毎日、よくがんばるね。これも、日本一のお米を作るため。これからもがんばってね。」
と思います。
もうすぐ、新米ができます。みんな、お米ができるのを楽しみにしています。私も、早くほかほかしたおいしい新米を食べたいです。
仕事に農業にいそがしいおじいちゃん。そんなおじいちゃんの疲れた体をマッサージするなど、自分にできることを、これからも、してあげたいと思います。
「おじいちゃん、これからも長生きして、おいしいお米を作ってね。」
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