ＪＡ鹿児島県中央会と県農民政治連盟は９日、２０１４年度畜産政策・価格対策、サトウキビ、でんぷん用カンショなど甘味資源対策と茶業振興に関して、伊藤祐一郎県知事と池畑憲一県議会議長に要請した。農家が意欲を持って継続した生産に取り組める施策の実現に向け、政府などへの働きかけを求めた。
　ＪＡ県中央会の松�ｱ俊明会長（県農政連委員長）、ＪＡ県経済連の北郷栄会長らが出席し、要請書を手渡した。
　松�ｱ会長らは、環太平洋連携協定（ＴＰＰ）交渉に関して「交渉の内容が明らかにされず、農家は大きな不安を持っている」とし、国会決議などの順守や徹底した情報開示を求めた。
　畜産対策では、配合飼料対策と黒毛和牛対策を中心に要請。配合飼料価格安定制度の安定運営を図るため、万全な財源確保と配合飼料価格の高騰・高止まりに対応できるよう、同制度の抜本的な見直しを求めた。
　甘味資源対策では、現行の砂糖、でんぷんにかかる調整金制度の次年度以降の堅持と経営安定対策の継続、再生産可能な生産者交付金の確保などを求めた。
　茶業は、今回初めての要請。茶工場などで重油を多く使う茶を対象とした燃料価格高騰緊急対策の創設などを訴えた。
　伊藤知事は「県としても国に対し、しっかりと要請したい」と応じた。